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「ゆっくり小学校春の遠足 プラチャーさんと瞑想リトリート with 辻信一」への感想を頂きました

4月19日、20日に開催された「ゆっくり小学校春の遠足 プラチャーさんと瞑想リトリート with 辻信一」へご参加頂きました、阿藤智恵さんにご感想を頂きましたのでご紹介させていただきます。

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4月19日・20日。辻信一さんが〈校長〉をつとめる「ゆっくり小学校」のオープンスクール、「春の遠足」に行ってまいりました。
辻さんのことは、だいぶ前に友人にすすめてもらって知り、著書も何冊か読みました。最初に読んだのは、もうずいぶんと前、『しないこと』だったかな。今(そしてたぶん、これからも、一生)、わたしの暮らしのベースになっているいろんなテーマの出発点に、確かなヒントをくれた一冊です。
で、ゆっくり小学校です。
本来は数か月にわたるカリキュラムで、さまざま身につけてきた学びをほどき、学び直す学校なのだそうですけれど、今回は一回きりの「遠足」です。

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春らんまんの郡上八幡での一泊二日。ゆたかな水の流れに身も心も洗い流されるような、しずかで、ひとりきりになれる、それでいて、あらゆるいのちとともに、ものすごい量の情報と、エネルギーとに満ちた、生命力あふれる時間を過ごすことができました。
辻校長、上野宗則ようむ員さんとともに、そんな得がたい時間を導いてくださったのは、タイから来日された仏教指導者のプラチャー・フタヌワットさん。穏やかで、笑顔の美しい方、お話をきくだけで心が満ちていくようで、ほんとうに楽しかった。これまでにきっとさまざまの、言葉に尽くせない体験を経て、このようなところに今、ゆったりと、かつ活動的に、座っていらっしゃるのだろうなと思いました。

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体験したのは、「マインドフル瞑想」です。
瞑想にもいろんなやり方があるようで、学び始めたばかりのわたしは、そのあたり何も知らないのですが、2日間習って、そのあと家でも、ぼちぼちと実践した限りの感想は、「これは、いい!」 むずかしいやり方は何もなくて、眠くなっちゃうとか、気が散ってしょうがないとか、誰もが体験する関門にもあらかじめ手当てがなされてて、なおかつ、時間をとり、しっかり集中してやる瞑想法に加えて、日々の生活の中でどんなときでも心に留めて実行していけるやり方がセットになっていて、なんというか、初体験の感想は「至れり尽くせり!」という感じ。これなら、もう、「習ったはいいけど続かない……」と情けなくなる心配はまるでなく、やだ、これ、できるじゃん‼ できないとは言わせないし、言わせてもらえない! しかも、やればやるほどいいことばかりで言うことなし! って感じが、自分の中でひしひししております。個人的なタイミングの問題かもしれませんけれども。
演劇に悩んで、〈えんげき〉をみつけて、あとは、このまま進んでいくだけ……のはずのわたしの中に、まだ残っていた障壁のようなもの、ほかの人や、まわりの環境、他者や外部ではなく、ほかならぬ自分自身の中に固まっている、自分を邪魔するなにかを、どうしたらいいのか考えあぐねていたわたしに、まさしく扉を開いてくれる体験になりました。

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森でも強く感じる、いのちの力……静謐でおだやかな、ひとりぼっちでそこにいることで満ち足りることができる、あの心地よさ爽快さ、なのに同時に、そこらじゅうにあらゆるいのちが充満し、耳を覆いたくなるほどの大音が響き渡ってやまないような……やわらかく慈愛に満ちた、なのに同時に有無を言わさない暴力でもあるような……そういう〈いのち〉とつながるところに、いつも自分のプラグを差し込んでいられる、そんなわたしに向けて、一歩一歩、進んでいける道に、そっと手を取って連れ戻してもらった感じ……そう、新しいことではないのです。ずっと前から知っていた、ずーっと前から、もしかしたら、生まれる前から歩いてきた、歩いていた道。どうしてなのか、見えなくなっていた、頼もしい、まっすぐな道に、たった一人で、同時にみんなで、生きている人も亡くなった人も、これから生まれる人も、ほんとにみんなで、なーんだ、歩いてるじゃん! ずっと歩いてたんだ! なーんだ!! 怖くないぞ! 大丈夫! 子どもっぽいけど、なんせ小学生ですから! とにかく、嬉しかったんですよ。ゆっくり小学校ばんざーい。